パレスチナ映画祭、講演の第2弾は、10月11日(土)、12日(日)。
映画監督の足立正生さんです。
   
           
 
 
  足立さんは今回上映したドキュメンタリー『ジェニン・ジェニン』『パレスチナ・パレスチナ』『ガザ回廊』の全国での上映活動をしていらっしゃいます。今後はこの3作品以外にもパレスチナの作品を日本で公開していく予定です。

(写真左から、オマイヤ・アブードルさん、足立正夫監督、若松孝二監督)

 
 
           
 
  「イスラエルとパレスチナの紛争は、占領とそれに対する抵抗です。それがずっと繰り返されているのです。報道で『自爆テロ』という言葉を使うのは日本だけで、他の国では『自爆攻撃』と言い、『テロ行為』とは区別しています・・・・・ 。パレスチナ側が、本来の面積の何分の一というところまで譲歩しても、イスラエルがパレスチナ国家の成立を許さないのはなぜか。『ユダヤ教徒とシオニストの国』イスラエルには厳しいユダヤ教の戒律があり、日常生活の制約が多い。さらに政府は軍の力で民を支配している。パレスチナという民主国家が成立したら、イスラエルから移住するユダヤ人も多いだろう。それを恐れてイスラエルはパレスチナとの完全合意を先延ばしにしているんです。」
 
       
   
   
         
     
  レバノン出身で足立監督のパートナーでもあるオマイヤ・アブードルさん。彼女は足立監督の通訳を交えながら、パレスチナの現状を語ってくれました。  
 
     
  「『赤軍−PFLP 世界戦争宣言』を撮った後、足ちゃんはパレスチナに残ると言ったが、俺には撮ってきたフィルムを見せる義務があるから日本に帰ってきたんです。」
と言う盟友の若松孝二監督は、足立監督がパレスチナに残った経緯を語ってくれました。
パレスチナの事情に詳しい若松監督交えての講演は、全体の見えにくかったパレスチナ問題を理解する手がかりになりました。
 
 
     
  3本のドキュメンタリーと2回の講演で構成したパレスチナ映画祭。現在「一番観たかった」「一番、聞きたかった」ことをキャッチした有意義なイベントでした。
最後に私から一言。
「今回、この3本に絞るの大変だったんだから。第2回パレスチナ映画祭もよろしく。」
以上棚橋香予でした。